INSTINCT MACHINEGUN

ポケモン好きのサンガサポ。夫はセレッソサポのパンダ氏。ゆるすぎる観戦記やら旅行記やら。

2008年の「Jリーグ観戦者調査報告」は秋春制推進に非常に有利な結果となっている

2008年の観戦者調査報告書が公表されました。
2008 Jリーグ スタジアム観戦者 調査報告書


これに関して「ファンの高年齢化」とか「新規ファンが少ない」とか、いろんな問題が報道されていますが、
今回はちょっと犬飼さんイチオシの「秋春制」に絡めてこの結果を見てみたい。


まず、気になったのは「観戦頻度」の項目。
これは2007年(前年)の観戦頻度を尋ねています。
J2では、去年の観戦実績が「0回」の割合が多いですが、これはJ新規参入クラブが存在する影響だと思います。
なのでここでは、J1のみを参考にすることにします。


全34試合(うちホームゲーム17試合)の2007年J1リーグ戦のうち、
最も観戦頻度の割合が高かったのが「17試合以上」。
なんと、ホームゲーム皆勤賞級のファンが35.3%を占めています。
次に多かったのは「10試合」の10.8%。
2007シーズンに、「10試合以上観戦した」ファンの割合が48.5%と、約半数を占めることになります。
「5回以上観戦した」というファンになると、7割近く。
J1の観客には、リピーターのが非常に多いことがわかります。


さらに、観戦歴。
これはチームによって創設年が違うので、平均的な数値は出せませんが、かなり年季の入ったサポーターが多いという結果になっています。
(報道でも「いまだにJリーグ創設期のファンに支えられている」と書かれていますが。)
つまり、いわゆる「コアサポ」の割合が非常に高いんですよ。
そして、「コアサポ」は、ちょっとやそっとじゃスタジアムに通うことを辞めない。
たとえ寒かろうと、秋春制になろうと。


今回、Jリーグは「コアサポ」に支えられてる、ということが数値として出てしまったわけです。
秋春制に変動しようと、冬場にもスタジアムに通ってくれるでろう「コアサポ」に。
たとえ秋春制になって、いわゆる「ライト層」の客足が遠のいても、コアサポの割合が高いから、Jリーグ的にはなんとかなってしまうんじゃないだろうか。
秋春制になっても、入場料収入を「買い支えてくれる」であろう層が厚いというか。
余談ですが、犬飼さんが最もよく見ているであろうチームである浦和では、観戦頻度が「15回以上」のサポーターが7割近くと、リピート率が圧倒的に高いことも興味深いですね。


さらに、「チケット入手方法」を見ると、「シーズンチケット」が38.9%。
「招待券」が18.0%となっています。
シーズンチケットを持っている人は、もちろん年間通してそれを使うので、彼らがスタジアムに来る・来ないに関わらず、入場料収益は変わりませんよね。
そして、彼らの大部分はいわゆる「コアサポ」であり、秋春制になったからといって、観戦をやめない=シーズンチケットの買い控えはしない、という可能性が高い。
さらに、「招待券」はいわゆる「タダ券」ですから、これも入場料収益は発生しません。
「シーズンチケット」層と「招待券」層の割合を合計すると、56.9%。
全体の6割近くを占めます。
つまり、もし仮に、「寒いから」という理由で、彼らが冬場にスタジアムに足を運ぶことを控えても、6割分の入場料収入は変動しないのです。
元々、チケットを買わない層なのですから。


何が言いたいというと、冬場に試合をやったからといって、Jリーグ的にはそれほど大きな収入減はしないだろうってことですよ。
観客はコアサポで占められてるし、彼らはシーズンチケット持ってる上に、寒くてもスタジアムに来るだろうし。
招待券組が来なくても問題ない。彼らは元からチケット代を払わないんだから。
「4割」が大きいか、少ないかっていう見解の相違はあると思いますが…。


だから、秋春制で試合やってもJリーグ的には平気。


今回の調査結果は、秋春制にとって有利な結果になってしまっていると思います。
「なってしまって」と書いてるのは、個人的には反対だからですけどね。
この文章を犬飼さんが見ないことを、もしくはこの文章の内容に重大な欠陥が発見されることを祈るばかりです。


最後に、サンガの部分で気になったことをひとつ。
女性の割合が去年の29.5%から36.3%へと増えていますね。
これはやっぱり、柳沢・まっすぅ・勇人etc...とイケメンが増えたことに関係あるのかなぁ(笑)