（※有名なお話だけど、ネタバレがあるので注意、と一応。）
18日に劇団四季の『オペラ座の怪人』を観に行きました。
例によって感想書くのが遅いですが（笑）
『ジーザス〜』観に行ってからまだ１ヶ月しか経ってないとか思えないなほんとに。こんなに短期間で２作品も観るの初めてです。
てか、そうか…ジーザス以外で四季の作品観るの、『美女と野獣』に続いて２度目なのか(・ω・;)偏りすぎワロタ
しかも作曲は、これまた『ジーザス』と同じロイド＝ウェバー。
今まではあんまり同じ人だってのを意識してなかったけど、劇の初めにラウルがオルゴールについて歌う曲を聴いて、なんか「あっ、やっぱり雰囲気が似てる！」と思ってしまった（笑）
ちなみにその時は「このパンはわたしの体〜」のメロディが脳裏をよぎった。
『美女と野獣』を観たときも思ったけど、やっぱり舞台装置や衣装が豪華だとミュージカルって感じがするね！
ジーザスはほんと、砂と岩しかないもんなぁ(^ω^;)それも好きなんだけどね。
シャンデリアに明かりがともって、灰色の幕が払われて美しいオペラ座が登場したとき、もう感動で鳥肌立った！！
シャンデリアといえば、わたし映画版を観てシャンデリアへの期待値あがりすぎてたせいか、はたまた座席が後ろの方だったせいか、あまり落ちてくるシーンには興奮しなかったなぁ。怖いと思わなかった。
でも、あれ真下から見たら絶対ビビると思う！！
今度観る時は前の方で観たいなぁ…と思った。
もうひとつ残念だったのが、『Notes』の場面。
怪人からの手紙を読んで、みんなが好き勝手に（もちろんメロディは調和してるけど）歌ってるシーンなんだけど、
初めて観たせいか、座席が悪かったのか、誰が何を言っているのかさっぱり聞き取れなかった…(・ω・｀)
まぁ雰囲気で言ってる内容はわかるけど、歌詞は全然わからないという…。
聖徳太子じゃないし、そりゃ全員の言ってる内容がわかったら逆にすごいかもしれないけど（笑）
しかし全体的には感動した…！！
こんなに泣くとは予想してなかったレベルで泣いたｗｗｗｗｗ自分いつも泣きすぎだろｗｗｗｗｗ
正直、観に行く前は本当に楽しめるかちょっと不安だった。
映画版を観た時は、最後では自分でも思いがけず泣いちゃったけど、そこまではあまり面白いと思わなかったし、観ていて途中でダレちゃったりもしてたので…。
なんか今思うと、その時はあまり感情移入できるキャラクターがいない印象だったんだよね。
たとえば、『美女と野獣』とかなら、物語自体が好きだったのもあるけど、最初はガストン面白いって思ってたし、途中で「なんかビーストって性格マダオじゃね？」と思って一気に好感持てたし。
でも、映画版見た時は、なんか怪人はほんと空気読めないっていうか、クリスティーヌを愛する気持ちはわかるけど、さすがにお前それはやりすぎだろ、と思ってたし、
そもそも怪人とラウルの間で揺れるクリスティーヌの心境が私には理解しがたかった。
たぶんこれは私とクリスティーヌの性格とか考え方の違いで、私けっこう思い込んだら一途なほうだから（笑）２人の間でどっちか選べない！！っていう心境がどうしてもわかんないんだよね…。まぁ私は怪人タイプってことかなぁ。
でもね、やっぱり舞台の力って大きいのかな。
１幕の後半で若干ダレそうになったけど、基本的にずっと楽しめたし、
自分でもびっくりしたけど１幕の最後で感涙してしまった(・ω・;)
ラウルとクリスティーヌが去った後、怪人が現れて、２人に対して嫉妬と怒りをあらわにするんだけど、
２人が『All I Ask Of You』を歌って愛を確かめ合ってるのが聞こえた瞬間、「聴きたくない」といわんばかりに耳を塞ぐ怪人の姿を見て・・・なんか・・・(：ω；｀)
それまで怪人ってあまり好きじゃないな、と思ってたけど、そこで初めて感情移入できたし好きだと思えた。
だから最後の、怪人がクリスティーヌを解放してあげる場面とか、もう涙ボロボロ出てどうしようかと思ったｗｗｗ
映画版観たときから思ってたんだけど、なんで怪人はクリスティーヌを諦めようと思えたのかなぁ。
自分が愛されていると実感できたから？
それとも、自分の人生を捨ててまでラウルを助けようとするクリスティーヌの愛に心動かされたから？
この場面ってほんと深いよなぁ。怪人の心境や、クリスティーヌの思いを考えると。
でも私、２人を去らせる怪人の「行ってくれ、お願いだ〜！！」を聞いて、あれ、これってジーザスじゃないのと思ってしまった。
ジーザスの「出て行け、今すぐに去れ〜！！」とダブるっていうか。
怪人はユダみたいに、愛情の示し方が間違ってて、でもおそらくユダよりひでー奴なんだけど、
でも、このクリスティーヌの（怪人いわく）裏切りを全部赦して、潔く諦めて「行け」って言う姿が、もうジーザスだよ。それなんてアガペーだよ。
それに、クリスティーヌもユダも、自分が見捨てようとしている相手にキスするっていうのが共通してる。こう考えると面白いな。
そしてクリスティーヌは去っていくんだけど、途中で戻ってきて、怪人に指輪を返して、また行ってしまう。
もうほんとクリスティーヌひどいよこれは(：ω；｀)なんで戻ってきたん(：ω；｀)怪人が期待してしまうやないの(：ω；｀)(：ω；｀)
しかもそこで怪人が、行くなとも言わず、罵るでもなく、一言だけ
「クリスティーヌ、I love you...」
って言って・・・うわああああああ思い出すだけで涙腺が緩んでくる！
そんでまた例によって『All I Ask Of You』を歌って愛を確かめながら、ボートで去っていく２人と、それを見送る怪人。
うわあああ。ほんと残酷だよこれ。怪人の心境いかばかりか…。
そして「我が愛は終わりぬ（It's over now, the music of the night）」って歌い上げる怪人。
怪人は偉いな。ひでー奴だと思うけど。でも、最後には、ちゃんと潔く身を引いて。
ジーザスのときも思ったけど、これが本当に人を愛するってことだよなぁ。
『ジーザス〜』のときはカーテンコールがああいうノリノリな感じだし、私が泣いちゃうのは（個人的クライマックスは）ユダの自殺あたりまでなので、最後の磔のシーンあたりでは気分も落ち着いてるし、むしろカテコで楽しくなれて現実に戻っていけるんだけど、
『オペラ座』は最後の最後でクライマックスが来るし、カテコもごく普通だから、劇場を出た後もしばらくオペラ座の世界から抜けきれず、頭がぼんやりしてました。
涙も乾かないし、てか油断すると余韻で泣きそうになるし、ほんとに困った（笑）
この作品は悲しいお話だけど、でも本当に観てよかったなーと思ったし、自分も最後のシーンの怪人みたいに優しく潔くなれればいいなと思った。
個人的にはメグ・ジリーが好きだと思った。最後も重要な役割果たしてるし、けっこうおいしい役だよね。
また機会があったら観にいきたいなー。
でもロイド＝ウェバーが続編つくったのだけは理解できないんだぜ！！
