INSTINCT MACHINEGUN

ポケモン好きのサンガサポ。夫はセレッソサポのパンダ氏。ゆるすぎる観戦記やら旅行記やら。

非難殺到の「ワンピース」新オープニング曲(by ヘキサゴンファミリー)について考えてみた

姫苺も大好きなアニメ「ワンピース」の新OPが、全国のワンピファンからフルボッコにされているらしい。
「ワンピース」オープニングが変 東映アニメ公式HPが炎上


新OP曲は、矢口真里を中心としたヘキサゴンファミリーが歌う「風をさがして」。
これは10年前(第1話)からワンピースのアニメを見ている自分としては聞き捨てならないニュースだと思い、さっそく動画を探して聴いてみた。
(関西では1週遅れなので。)
件の動画というのがこれです。


注:コミックス派の方は、ネタバレの恐れがあるのでご注意ください。

まず、純粋に曲だけを聴いた感じでは、それほど酷くはないと思った。
確かに、こう言うのは失礼だけども、歌が上手くはないし、曲自体も、サビとサビ以外の差があまりないと思う。
けれども、決して「全然駄目」というわけではないし、個人的には、曲だけなら酷いのは以前にもいくつかあった。「ウィーアー!」の東方神起ver.とかね。
(彼らの名誉のために言っておくと、前OPの「Share the World」は無茶苦茶よかった。)
前OPが良すぎた(曲、作画、両者のマッチ具合全てにおいて)から、どうしても劣って聞こえてしまうのかもしれない。


あと、ヘキサゴンファミリーの起用についても、別に問題ではないんじゃないかと思う。
ぶっちゃけ自分は、ヘキサゴンファミリーはあまり好きではないし、好んで聴きたいとも思わないけれど、
子どもウケが悪いはずはないと思うし。
ミニモニ。が「ハム太郎」の主題歌を歌ったり、ハロプロの女の子たちが「きらりん☆レボリューション」の声優をしたり、といった流れの中のひとつなんじゃないかと思う。


問題はどちらかというと、曲(歌手)よりも、作画にあるんじゃないだろうか。


作画自体のクオリティは高いと思うし、
前半部分(麦わら海賊団のシーン)に対しては、ほとんど違和感を感じない。
むしろ、どちらかというと、今回の曲の雰囲気と合ってるんじゃないかと思う。


途中、ジャンプ本誌で尾田っちが描いたカラー扉を元にした場面が次々に出てくるシーンがあるけれど、
尾田っちの描く扉絵は、本編がどんな内容の時であれ、基本的にいつも明るくて、賑やかで楽しい。
そこに、本編に見られるような「戦い」「悲しみ」といった要素は皆無だ。
その「扉絵」の雰囲気を歌で表現するとしたら、まさに今回の曲のようになるのではないだろうか。
そう考えると、あながち間違った選曲ではない気がしてくる。
(余談だけど、個人的には、ルフィの麦わら帽子にフォーカスが当たっている点がすごく好きだ。)


しかし、後半部分(エース登場後)になると、一気に違和感が出てくる。
一言でいうと、「どうしてこうなった」って感じにしか見えない&聴こえない。
後半部分の映像の内容は、迫り来るエースの処刑を中心とした、すごくシリアスなものなのに、
曲は変わらず、明るく楽しい感じのまま…(・ω・`)
曲と映像の雰囲気が違いすぎる。特に、現在の緊迫した展開を知っている読者にとっては。


ちなみに、冒頭でリンクを貼った記事で触れられている、後半部分の「イエーイ!」だけど、
ふざけているとは全く感じなかった。
だって、「イエーイ!」の瞬間に出てくるの、ハンニャバルじゃん。
彼、レベル5の監獄の中でクラッカー鳴らしちゃうような性格でしょ。
ここで、映ってるのがエースや囚人たちだったら、あまりの空気の読めなさに怒り狂ったと思う。
でも、ハンニャバルはいかにも「イエーイ!」なキャラだし、適材適所といえる演出だと思った。


けれども全体的に見て、後半部分の映像と楽曲が全く合っていないことは明らか。
いっそ前半部分を今のままOPとして流して、
後半部分は分離して別の楽曲を当て、EDにした方がしっくりくるんじゃないだろうか。
今のアニメの構成じゃ無理な話だけど…。


あと、今回、楽曲以上に気になったのは、後半部分の映像における、あまりのネタバレの多さ。
映像の方に問題があるのではないかと思う大きな理由が、まさにこの点だ。
アニメしか観ていない人だけでなく、コミックス派にとっても、重大なネタバレが数多く含まれている。


たとえば、この映像を見ただけで、
○○○は××に■■■■なこととか、
結局ルフィは******なこととか、
☆☆や●●●、※※※が△△することとか、
□□□が▽▽▽▽な外見であることとかが、わかってしまう。


そりゃ、もっと重大な展開や秘密は隠されているし、
前回のOPでもハンコックが姿を見せたりと、ある程度はネタバレしてたんだから、別にいいんじゃないかという考え方もあるだろう。
しかし、今回のOPでは、今後の展開(インペルダウン編で起きること、その結末)がある程度読めてしまうレベルまでバラしてしまっている。
それに、これから先の物語の醍醐味は、まさに読者が驚くような「展開」や「事実の発覚」の連続にある。
その醍醐味である「驚き」の機会を、全部ではないにせよ、OPが奪ってしまっているのは問題だろう。
現時点で「出現予告」をすべきでないキャラまで予告されているし。


うーん、もっとズバッと問題点を書きたいけど、ネタバレを避けながらでは、これが限界だ。
このOPを一年間使うらしいし、ネタバレも仕方ないのだろうか…(・ω・`)