INSTINCT MACHINEGUN

ポケモン好きのサンガサポ。夫はセレッソサポのパンダ氏。ゆるすぎる観戦記やら旅行記やら。

7月の読書

超ごぶさたしてしまった。姫苺です。
この1ヶ月の間に、劇団四季ジーザスクライストスーパースターを観に東京まで行ったり(今回の読書がキリスト教関連ばかりなのはそのせい)、それで栃木戦を欠席したり、でも昨日の鳥取戦は観に行ったり、でも美尾さんいなくてへこんだり、無事内定をゲットしたりしました。
どうやら来年から社会人になれそうなので(笑)学生のうちにたくさん本読みたいなぁ。
修士論文もあるしね。


7月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1421ページ
ナイス数:3ナイス

イエスの生涯 (新潮文庫)イエスの生涯 (新潮文庫)
神の愛を説き、あらゆる人間に寄り添う優しさを持っていたイエス。この作品のイエスが愛に溢れた存在なのは、きっと遠藤周作自身がイエスを愛してやまなかったからなのだろうと思う。研究文献を参考にしつつも、小説家としての想像や創作が多分に盛り込まれているので、これを読んで福音書を理解した気になるのは危険かもしれない。でも、ここに描かれているのは、切なくも美しい生涯だ。
読了日:07月01日 著者:遠藤 周作


キリストの誕生 (新潮文庫)キリストの誕生 (新潮文庫)
エスの死、使徒たちの死、そしてエルサレムの陥落。葛藤と絶望に満ちた原始キリスト教団の姿と、解けない「謎」を提示して、遠藤周作の語りは終わる。最後はすっきりしない部分もあるけれど、その「謎」がイエスの、そしてキリスト教の魅力なのだろう。十二使徒ではなかったポーロ(パウロ)が、何故あれほど影響力のある存在になれたのか少しわかった気がする。
読了日:07月05日 著者:遠藤 周作


白い人・黄色い人 (新潮文庫)白い人・黄色い人 (新潮文庫)
遠藤周作の創作の原点である2作品。どちらにおいても「イエスとユダ」の関係が重要なファクターとなっているのが興味深いなぁ。これが後に『イエスの生涯』のユダ像につながっていくのか。でも、『黄色い人』の方は、解説の山本さんが言っているように、あまりに図式的すぎると思った。だって、ブロウはあまりにもイエスそのものすぎるし、デュランはあまりにもユダそのものすぎる。まだ『白い人』の方が、聖書の登場人物の写しそのままではない、複雑な人間の姿を描けている気がする。
読了日:07月07日 著者:遠藤 周作


ユダのいる風景 (双書 時代のカルテ)ユダのいる風景 (双書 時代のカルテ)
軽く読める「ユダ入門」的な本。著者本人も前書きで言っているように、前著『ユダとは誰か』がユダの聖書学的考察であるのとは対照的に、この本は、聖書や小説を含む様々な「物語」の中で、ユダが文学的にどのように表現されてきたか、に重点が置かれています。ただ、聖書を解説した前半は、軽すぎて説明不足になっているので、前半部分を詳しく理解したい場合は『ユダとは誰か』を読むといいかも。個人的には『ジーザス・クライスト・=スーパースター』への言及があるのが嬉しいなぁ。
読了日:07月08日 著者:荒井 献


侏儒の言葉・西方の人 (新潮文庫)侏儒の言葉・西方の人 (新潮文庫)
侏儒の言葉』は遺稿を見ると、「自殺」や「死」というテーマも色濃く出てきて、作者の最期を彷彿とさせます。「眠りは死よりも愉快である」という最後の一節が重い。『西方の人』は、キリシタン物の作品も多く残している作者によるイエス論。作者はこの時期自殺を考えていたはずだけど、文字通り自殺したユダではなく、「殺された」イエスと自己を同一視している様子なのが興味深い。あと、マリアがすごく悲しい存在に描かれていて心を打った。注釈も細かくて参考になります。
読了日:07月28日 著者:芥川 龍之介


ヴィレッジ・ヴァンガードで休日を (新風舎文庫)ヴィレッジ・ヴァンガードで休日を (新風舎文庫)
経営者の視点から語られる初期のヴィレッジヴァンガード。どこかマニアックで、たまにふざけてて、ちょっとひねくれてて、でもなんか格好いい、まさにヴィレヴァンそのもののような本。でもこれを読むと、ショッピングモールに次々出店したり、エログロアングラの撤去騒動が起きたりしている最近のヴィレヴァンが残念でならない。この本が書かれた時期に目指していたものと違う方向に向かっている気がしてならない。
読了日:07月31日 著者:菊地 敬一


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