INSTINCT MACHINEGUN

ポケモン好きのサンガサポ。夫はセレッソサポのパンダ氏。ゆるすぎる観戦記やら旅行記やら。

我々はなぜあのオールスターをつまらなく感じるのか

「日韓オールスター、つまらなかった…」
あちこちでこんな意見が聞かれます。そして姫苺も同じ意見です。
しかし、この東西戦から日韓戦への改革は、オールスターを「面白くする」ために行われたはず。
批判の対象であった「なぁなぁの空気」は一掃され、代表レベルの実力のある選手だけが選ばれ、因縁の日韓戦になり、ある程度真剣勝負が行われるようになった。
条件だけ見たら、面白くならない方がおかしいような試合。なのになんで、実際やってみるとこんなにつまらないんだろう。


こう考えていて達した結論は、やはりオールスターは「お祭り」であり、現行のやり方は「お祭り」としての条件にそぐわないのではないかということ。
この前提条件として、「我々はオールスターがお祭りであることを望んでいる」ということが言える。
そもそも今までのオールスターは、様々な問題を抱えていたにも関わらず、なぜ愛されていたのか。
それは、オールスターが「お祭り」、言い換えると「異空間」だったからではないだろうか。
普段、サポーターの見る試合は、どれもが真剣勝負だ。
Jだろうとカップ戦だろうと、どの試合にも、勝ち負けが重大な要素として関わってくる。たとえ親善試合や練習試合であっても、それは変わらない。後の重要な公式戦につながってくるからだ。


しかし、オールスターは、一回きりの、結果が(賞金etcは別にして)何の利害関係ももたらさない試合だ。
サポーターにとって、一年で一回きりの「勝ち負けにこだわらない試合」ともいえる。
勝ち負けに左右されず、「そこでサッカーが行われていること」を純粋に楽しめる試合。
それが、普段と変わらない真剣勝負の場になってしまった。


メンバー選出に関してもそうだ。
今回のオールスターでは、選手は全員代表クラスで、「実力と知名度を伴った者」しか選ばれていない。
しかし、今までのオールスターでは、「プレーはイマイチでも人気の選手」も選出されていた。
その代表は、カズとゴンだろう。
姫苺もこの2人は大好きだし、「プレーはイマイチ」と言ってしまうのは非常に申し訳ないが、
事実、彼らはプレイヤーとしての能力は衰えつつあり、若手に劣ることは否めない。お世辞にも代表クラスとは言い難い。
しかし彼らは、それでも人気があり、オールスターでは毎回選出されている。
その原因は過去の栄光かもしれないし、彼らの年齢やサッカーへの姿勢、はたまた濃いキャラによるものかもしれないし、他の要因かもしれない。
いずれにせよ、彼らは「サッカーのうまさ」以外の部分で人気を集めていることは確かだ。
でも今回のオールスターは、そんな彼らを排除してしまった。
まるで「能力だけがスターの条件」とでも言うかのように。
この考え方は、我らが京都を始め、一人もスターが選出されなかったJチームを多く生み出した。


去年までのオールスターは、真剣勝負でもなく、能力主義でもなかった。
だから、ある程度の「おふざけ」というか、笑いの要素も容認されていた。
普段は絶対に見られない、GKのFKのような。
ゴウンゴールが起きた時も、みんなただ笑ってた。
普段の試合ではありえない笑い。


しかし日韓戦となったオールスターは、「ふざけ」「笑い」といった要素が一切排除されてしまった。
日韓戦はいわば「因縁の対決」であり、両国間にしばしば生じる緊張も考慮すると、リスクは極力回避するに越したことはない。
そして、リスク回避のために真っ先に削られるのは、「笑い」の要素だ。
普段の試合では決して認められない「笑い」を唯一認めた貴重な場を、完全に消し去ってしまった。


オールスターはただの「普段と変わらない試合」になった。


そしてオールスターが楽しいのは、どちらにしろ「J」が勝つからだ。
そりゃ自チームが参加してる方が勝ってくれたら嬉しいけど、負けたってそれなりに楽しいのは、勝った相手もいわば身内だから。
しかし今年、試合後のJリーガーは皆、にこりともしていなかった。
これが本当に「Jリーグとそのサポーターのための祭典」の結末であってよいのだろうか?


最後にどうでもいいことだけど
オールスター見てるときに、母上が「ゆめお」連呼するから何かと思ったら、金崎夢生のことだったw
「むう」より「ゆめお」の方が男らしい気がするのは気のせいだろうか(・ω・;)
ちなみに姫苺はごく最近まで等々力を「とうとうりき」と思ってました。
おかしい、これでも7年間J見てるはずなんだけどなぁ…(^ω^;)