INSTINCT MACHINEGUN

ポケモン好きのサンガサポ。夫はセレッソサポのパンダ氏。ゆるすぎる観戦記やら旅行記やら。

totoBIGの新CMはサッカーを冒涜している

Jリーグが開幕する。ということは、当然totoのシーズンもやってくる。
というわけで、totoBIGの新CMを見たんだけど、正直開いた口がふさがらなかった。
制作者は、totoサッカーくじ)を何だと思ってるの?


CMの大まかなストーリーはこう。
ある日、神様たちが「今年のtotoBIG」についての会議を行っている。
去年はちょっと6億当選を出しすぎちゃったから、今年は慎重に当選者を決めないとね、と主張する一人の神様。
しかし、主人公的ポジションの神様が突如「いいんじゃない、どんどん出しちゃおうよ」と発言。
そして人間の顔が載ってる的(まと)を回し、そこにダーツの矢を投げる。
矢はとある女性の顔写真にヒット。「こいつね☆」とお茶目に言う神様。
この主役級神様は、もう会議とかそういうこと無視してダーツを投げ、当選者を決めちゃったのだ。
地上の様子を見ると、その当選者に選ばれた女性は、なんかぽけ〜っとtotoBIGを買う列に並んでいる最中。
最後に神様が一言。
「こんな感じで、適当に決めちゃうんで。」
で、CMおしまい。
CM映像は、↓のtoto公式サイトでも見れます。
CM紹介|totoオフィシャルサイト


このCMにおいて一番はらわたが煮えくり返ったのは、「適当」という言葉。
totoは、ともすると「0」「1」「2」という、ただの数字で構成されたくじに見えるかもしれない。
神様が適当に当選番号を割り振ってるだけに見えるかもしれない。
でも、この「0」「1」「2」という何の変哲もない数字は、選手やスタッフ・フロント等のJチーム関係者が必死に毎試合戦って、そしてサポーターが必死に毎試合応援して生まれる数字なんだ。
ただの数字じゃないんだ。
そのひとつひとつに、たくさんの汗や涙、苦悩や怒りや興奮や悔いや歓喜が込められている数字なんだ。
みんなが一生懸命に戦った結果、生まれている数字なんだ。


それなのに、なんですか、「適当に決めてます」って。
サッカーを、Jリーグを冒涜しているんですか。
私達の戦いは、脱力した、適当なものなんですか。


Jチームは、毎試合、ど真剣に戦ってるんだ。
その結果は、わけわからん神様のダーツで適当に決められていいものじゃない。


totoが出来た頃は、「Jリーグの知名度アップにつながる」とか「J2にも興味持ってもらえる」とか言われてたけど、
こんなCMじゃ、toto買ってる人がJリーグに対する興味なんて持つわけないよ。
だって神様が適当にダーツで結果決めてるんでしょ?
むしろtotoがサッカー(Jリーグ)と関連しているって知らずに買う人もいるんじゃないだろうか。


そもそもJリーグのチームは、誰かに6億円当選させるために戦ってるわけじゃない。
我々サポーターは、6億円のために必死に応援してるわけじゃない。
totoのためのJリーグなのか。Jリーグのためのtotoなのか。
totoの収益による助成金のことだってそうだ。
購入者の中に、この助成金の存在を知っている人がどれほどいるのだろうか。
6億がどうこうより、もっとこういう部分をアピールすべきじゃないのか。


サッカーに興味がない人にとっては、ただの「宝クジ」かもしれない。
ただ単にtotoの売り上げを伸ばしたい人にとっては、ただの「商品」かもしれない。
でも私達は、選手は、スタッフは、そしてサポーターは、毎試合全力で戦ってるんだ。
勝ったり負けたり、泣いたり笑ったりしてるんだ。
その「戦い」があってこそ、totoというクジが成り立っているということを忘れないでほしい。